
『天国にて』
天国の入り口に到着したローマ法王とニューヨークの弁護士。倒れた場所は違うが、同じ時刻に死亡したため天国の門前で鉢合わせすることになった。
やがて二人は天国に招き入れられ、案内係に天国のあちこちを見せてもらった。
最後に連れて行かれたところが、ローマ法王が住むことになる部屋。
そこは狭い上にちっぽけなベッドと椅子があるだけの寂しい空間だった。
そのあとで弁護士が、彼の住む部屋に案内された。そこはローマ法王の部屋とは似ても似つかないくらい広々としていて、まるで超高級ホテルの豪華スイートルームのようだった。
ソファもゆったりと座り心地がよく、大きな窓からは天国の庭が見渡せる。
「なにかの間違いじゃないですか? ローマ法王の部屋はあんなにみすぼらしかったのに、わたしの部屋がこんなに豪華でいいんですか?」
弁護士の質問に天国の案内係が答えた。
「天国にローマ法王は掃いて捨てるほどいらっしゃいます。けれど、弁護士で天国に来られたのはあなたが初めてですから」


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