『劇場の席』
男が劇場内で自分の席についた。
だが、彼の席はステージから遠く離れている。そこで彼は案内係を呼んで、こうささやいた。
「この芝居はミステリーなんだ。ぜひとも間近で見たい。
だから、もっと良い席に移してくれないかな。チップは沢山あげるからさ」
それを聞いた案内係、ほくほく顔で男を前から2列目の席へと案内した。
しかし席に着くと男は、案内係に50セント硬貨を一枚だけ投げ渡した。
案内係はチップに一瞥をくれると、男に身を寄せてこうささやいた。
「妻が犯人です」
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